農産物直売所には、自動販売機や無人販売所、道の駅などの農産物直売所など様々なカタチで各地に存在しており、最近では「安く農産物を購入できる」と利用者が増えています。
農産物直売所には販売方法やターゲットが、販売のカタチによって異なりますが、農産物直売所の役割は皆同じです。
そこで今回は、農産物直売所とは？農産物直売所の目標や、メリットとデメリットをご紹介いたします。
農産物直売所とは？
野菜や果物、場所によっては肉や魚など様々な生鮮食品を購入することができる「農産物直売所」について、あなたはどこまでご存知でしょうか？
なんとなく「安く食材が手に入る」というイメージがある方が多いと思いますが、それ以外にも農産物直売所には様々なメリットや役目があります。
メリットについては後述しますので、まずは農産物直売所とは？についてご説明していきます。
農産物直売所とは、安く農産物が手に入るのはもちろん、その土地の農産物を手に入れることができる場所のことです。
農産物直売所には、大きく分けると5つ種類があります。
1. 地産地消型：地元の農産物を地元の人に提供する
2. マルシェ型：生産者から離れた都市部で提供する
3. インショップ型：スーパーなどの一角で生産者の農産物を提供する
4. 観光地型：サービスエリアや道の駅などで提供する
5. 組織運営型：JAなどの運営元や生産者グループが提供する
こうやってみると、それぞれのカタチによって提供する方法や、提供する目的が異なるのがわかります。
生産者の自宅や畑の一角などで販売されるカタチの農産物直売所は、特別な届出などが必要ないため、生産者は気軽に始めることができ、消費者も誰が農産物を作ったのかを把握することができるので、より手軽に安心して購入することができます。
農産物直売所で提供される農産物には、生産者の顔写真や名前が記載されていることが多く、消費者は安心感を持って商品を購入することができます。
また農産物直売所では、お話ししたように生産者情報を提示するなど、消費者との信頼関係を大切にしているので、消費者ニーズの溝を埋めて、地域と地域の架け橋となるという目的があります。
農産物直売所のメリット
農産物直売所のメリットと言えば、その日の朝に収穫した新鮮な野菜を購入できるという点です。
スーパーなどで販売されている野菜は、中間の卸売業者を仲介しているので流通に時間がかかる他、農産物の価格も割高になります。
その点、農産物直売所では生産者と農産物直売所の直接的な関わりになるため、中間マージンがかからず、安い値段で農産物を購入できるのもメリットの一つです。
農産物直売所への農産物の搬入も、生産者やその家族が直接行うことが一般的なので、不必要な経費がかからないというのも、生産者・消費者お互いにメリットとなります。
また、生産者は生産地や名前・顔写真を消費者に提示して、農産物の安全性をPRしているので、消費者は安全な食材を購入できます。
直売所によっては肉や魚、パンなど加工食品も販売しているので、1ヶ所の農産物直売所で十分な買い物を済ますことができます。
農産物直売所のデメリット
このようにメリットの多い農産物直売所にも、デメリットが存在しています。
例えば個人が運営する、生産者の庭先や畑の一角に設置された農産物直売所などでは、建物など農産物をおおうものがないことも少なくないので、排気ガスやほこりなどゴミが付着しているというデメリットがあります。
また、先ほど「農産物直売所の農産物は安心して購入できる」とお話ししましたが、残留農薬のチェックや畑の状態などは生産者によって異なるので、まれにこれらが不十分であることもあります。
生産者の情報を消費者は知ることができても、生産者の畑の状況までは把握できないというデメリットが少なくともあるのは覚えておきましょう。
まとめ
農産物直売所とは、中間卸し売り業者を介さずに、生産者と農産物直売所が直接関わりを持つことで、その土地で収穫された農産物を安く提供できる場所です。
農産物直売所は、農産物を通じて消費者と生産者の信頼関係を築き、消費者ニーズの溝を埋めて、地域同士の関わりを持つことを目標としています。
農産物直売所のメリットは、中間卸売業者を介さないので安く農産物を購入できる他、生産者情報が把握できるので、安心して農産物を購入できる点です。
一方で農産物直売所のデメリットは、路上で販売されている農産物にはほこりや排気ガスなどの汚れが着していることや、消費者が生産者の畑の状況まで把握できないことです。
デメリットはありますが、農産物直売所を利用することで、私たちは新鮮で良質な農産物を美味しく食べることができることは違いないと言えます。